HO_CADPao FAQ

公図のトレース(A3紙図面編)

概要

今回は、公図のトレースです。一口に公図と言っても色々な種類が有りますが、法務局に申請して交付されたA3の公図をトレースする手順を説明します。
 紙図面は湿気や乾燥によって伸縮したり、また紙をスキャニングして画像データ(ラスタデータ)を取得する時にはスキャナーの種類や性能によって歪んだりもします。更にその歪みも一様ではありません。
 この様に、取得したラスタデータには色々な原因によって伸縮や歪みが含まれています。
以下に説明する方法は、スキャニングで得られた画像データに補正などの変更を加えないで、そのままHO_CADPaoに貼り付けてトレースを行う方法を説明します。
 ラスタデータを測量座標を使用して補正する方法はこちらのページを参照してください。

また、トレースの元となるラスターデータをクリップボードにコピーして配置する方法の解説動画も作成しましたのでこちらからご覧下さい

手順

1.【スキャニング-ラスタデータ(図面)の取得】

 最初に紙図面のA3公図のスキャニングを行いますが、読取り解像度は200dpiから400dpi程度が良いと思います。また、読み取る際には出来るだけ交付された原本を使用するようにしてください。
 よく有る話ですけど、原本は大事にしたいと言う意味でコピーしたものをスキャニングする人がいますけど、伸縮や歪みを増幅することになるのでやめて頂きたいです。
 スキャニングしたラスタデータの保存形式はファイルサイズが小さくなるので白黒2値TIFF(G4)が良いと思いますが、BMP形式でも大丈夫です。解像度を上げ過ぎると処理に時間が掛かったりするので注意が必要です。
 この説明で使用するラスタデータは、複合機でスキャニングした解像度600dpiのラスタデータなのでトレース作業時の見た感じは良いのですが、少し高解像度過ぎだと思います。手元に丁度良いデータが無かったのでこのまま説明を進めます。

トレース図面
【図1】トレースに使用する公図です。
今回は複合機を使用してスキャニングを実行しました。紙図面をスキャニングしてそのままの大きさでHO_CADPaoに貼り付ける場合にはスキャニングして得られたラスタデータの画素数(ピクセル)と解像度(dpi)から、その図面の実際の大きさを知る必要があります。
ラスタ図面の解像度
【図2】スキャニングする時にA3を指定してスキャニングしても得られるデータはA3(297mm420mm)の大きさになっているとは限りませんので注意が必要です。ほとんどの場合A3の大きさになっていません。

上記のように、このトレース図面の場合にはA3サイズよりも上下左右に約3mm狭い範囲で読取りしています。
横=(6864×25.4)/600
縦=(9779×25.4)/600
計算の結果、図面の大きさ(ドキュメントサイズ)は横=290.58mm縦=413.98mmとなります。

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2.【HO_CADPao-新規図面作成】

HO_CADPaoを起動して新規図面を開きます。
《新規図面を開く》[入出力q]→[ファイルL]→[開くR]→[テンプレートを開く]→[OK]
トレースを行う公図の縮尺は1/600です。「テンプレートを開く」で新規図面が開いた状態では縮尺が1/100に設定されているので「1/100」をクリックすると代表的な縮尺のリストが表示されるので「600」を選択して「強制変更」をクリックします。 同様に用紙と単位も設定します。

新規図面の用紙設定
【図3】新規図面の縮尺、用紙、単位を設定します。
スキャニングした公図はA3縦長なので、用紙はA2を指定します。(縦長の用紙設定はありません)
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3.【HO_CADPao-公図を配置する準備】

ラスタデータの公図を「新規図面」に配置するには、スキャニングした公図の大きさ(縮尺を考慮した実際の長さ)を計算して、その縦横の長さを指定する必要があります。
今回の公図の大きさは以下の通りです。【図2】参照
横=0.29058×600=174.348m
縦=0.41398×600=248.388m
分かり易く公図を配置するために、公図の大きさの四角形を作図します。

公図の大きさを作図する
【図4】四角形の作図
1.[四角形B]
2.[1寸法]
公図の大きさを入力する

【図5】四角形の大きさを入力
3.横=174.348
4.縦=248.388

四角形の大きさを入力すると画面上に四角形が表示されるので、配置したい場所をマウスで指示すると四角形が作図されます。次に公図のラスタデータを作図した四角形に配置します。

4.【HO_CADPao-公図のラスタデータを配置】

公図ラスタ図面の配置
【図6】公図を配置する枠線が公図の大きさになります。この説明では配置する位置をHO_CADPao新規図面(A2用紙)のほぼ左端に配置しました。
トレース作業する人がA2用紙の範囲内で自由に配置すれば良いと思います。

《ラスタ図面読込》[画像等R]→[1画像読込]→1[読込位置始点 読取R]→2[画像貼付け位置終点 読取R]→[ダイアログボックスで読込むラスタ図面ファイルを開く]
この段階で図7の状態になります。

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5.【HO_CADPao-公図の配置が完了】

公図ラスタデータの配置が完了すると下図のようになります。

公図ラスタ図面の配置が完了
【図7】紙図面であったA3公図の大きさそのままに貼り付けました。
背景色を透過して薄い緑に変更
【図8】配置した公図ラスタ図面が正しい寸法になっているのかを線引きを行って確認したところです。法務局のWEBサイトの説明では図面内枠は250mm×252mmです。

計測結果で横寸法は図上約-0.1mm未満ですが縦寸法は約-0.5mmと、A3用紙の長辺で誤差が大きくなっています。この原因は色々と考えられますが今回はそのまま貼り付けして作図する方法ですからこのままトレースを行います。
 またトレースを開始する前に公図ラスタ図面の色をトレースし易い色に変更します。【図8】の下方にあるように薄い色に変更するのがお勧めです。
《画像の背景色を変更する》[画像等R]→公図画像をマウス左クリックすると画像の編集になるので「オプション」パネルを表示して「背景色を透過」にチェックを入れて色パレットから希望の色を指定します。

ここまでの操作でトレースを行う準備が整いました。「線引」コマンド等でトレースを行っていきます。
【図8】の左端に少しだけトレースを行いました。背景色とトレースした線分の色が対照的な色なので何処までトレースしたのかや、トレースのズレも確認し易くなっています。

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